”本当にいい語学教育”だけを伝えたい!

飲食店と学習塾・・・その共通点、御存知でしょうか?

 

「外観=中身」

 

店舗が有名で、「いかにもおいしそうな食事ができる部屋」がある、飲食店。

建物が大きく、「いかにも成績が上がりそうな授業が受けられる指導者」がいる、学習塾。

 

外観のレベルと、中身のレベルが合っている・・・そんな常識がまかり通っているような、そんな風潮を肌で感じることが少なくありません。もちろん、比例している飲食店があるように、学習塾・教室もあるでしょう。ただ、私が実際にさまざまな教場で指導者として携わり、そこでの現状を目の当たりにした限りでは、新聞広告やテレビCMまで幅広く展開しているような大手塾・中規模の教室が必ずしも「素晴らしい講師が勢ぞろい」というわけではありません。

 

食事をする場所も同じではないでしょうか?個人経営しているような、小さな店ほど想像以上に美味しい食事に満足できたりします。私はそうした「隠れ家的なお店」でいくつか好きな店がありますが、「塾・教室」にいたってはこうした「誰にも教えたくない」ような場所ってない・・・そう思っていました。ただし、それもつい最近まで。

 

実は、今通っている小5の女の子が、今年に入ってある時、ぽつりと言ったのです。「ここの塾のこと、教えたくないから」と。

 

とある大手学習塾が生徒にやらせている「お友達勧誘」というのがあります。御存知でしょうか?その塾名を口に出して、「〇〇塾って、すごくいいよ」的なことを言わせることで友達を入会させ、その見返りとして「紹介特典」を渡す・・・そういう手法です。ことばがネガティブになってしまいましたが、そういう方法で生徒数を増やしている様子は、実は私は塾経営者の集まりで話を聞いていました。ですので、そのこと自体はそれほど驚きませんでしたが、うちの生徒からリアルな話として耳にした時は、「本当なんだ」と妙に落胆しました。

 

さて、その勧誘する男子同士のやりとりを尻目に、当塾の女の子は「男子がうるさい」と言っていましたが・・・当然ですよね。その塾に興味がなく、塾名を連呼されても聞きたくない人間からすれば。

 

その女の子に、私は上述のとある塾とは真逆の、「嫌われても、”本当にいい語学教育”を行なうことで、人間性が育ってくれれば」という願いを抱いて、指導を続けてきました。時には、本人に厳しく指導したこともあります。国語が得意になり、長文問題を好んで取り組むようになったのはよかったものの、反面忍耐が要る「漢字の練習」がおろそかになりかけた時です。

 

なかなか、本人は漢字から逃げて長文問題を解き続けたため、最後に取った手段として、問題集を塾で預かり、実質上、本人から「長文問題集を取り上げ」てしまいました。こうしたら、問題がやりたくてもできない、ですから。

 

もちろん、御両親への連絡タイム(授業後30分の親子面談時間)でお伝えし、「漢字に取り組むように」という言葉と共に、塾からの提案で漢字テストを実施するスケジュールを組み、指導する予定も連絡しました。

 

この時、この女の子の悲しそうな顔がいまだに忘れられませんが、それでも私は教育者・指導者として「ここは本人を甘やかしては学力が伸びない」と、心を鬼にしました。

 

この時以来、この子が当塾での指導をどう思っているかが気になっていました。

 

その答えが、「誰にも教えたくない」だったのです。塾も飲食店も共通で、「本当に居心地のいい、こじんまりとした空間」というのは、自分の心の中で秘密にしておきたい、という気持ちになりますよね?

 

勿論、当塾としてはより多くの生徒さんに来てもらえるよう、その親子ともにファンになってもらいたいし、その友達に紹介してもらえれば嬉しいのは正直な気持ちです。これはどの商売形態でも同じでしょう。ただ、「口コミ」が「人工的な作為のあるもの」か「心から自然に出たもの」かで、随分と違いがあると思います。

 

わが塾は、自然に紹介してもらえる教育場所でありたいと思います。ただし、小規模・少人数ですから、「本当に語学教育とそれに関わる学校教育全般で足りない”本物の実力養成”に対し、理解を示していただける御家庭と強い絆で結ばれたい」というスタンスで、教育に関心の深い御家庭の皆さまと信頼関係を深めていきたく願っております。

 

ですので、「誰でも受け入れる」器はないかもしれませんが、「現在の成績・学力レベルの高低に関わらず、”本気で語学の実力や学力全般を上げたい”生徒と保護者なら大歓迎」で、1対1指導(ご希望により少人数指導:応相談)で本気に教育と向き合っています。